【プログラミング環境について】
<iMac端末について>
iMacはスタンドアロンでも使えるいわゆるパソコンですが、演習室のiMacはサーバ(XServe)のシステムをつかってネットワーク経由でブートしています(NetBoot)。各個人のホームディレクトリはsunというサーバにあり、iMacのFinderからも「ホーム」としてみえています。作ったプログラムファイルなどは、このディレクトリ内にセーブしてください。また、FinderやDockなどは、各人が好きなようにカスタマイズしても構わないません。それらの設定はサーバ側に保存されるので,後日別の端末からログインしても,同じ状態が再現されます。
<iMac端末のUNIX環境について>
MacOS Xは基本的にはUNIXなので、UNIXコマンドについても従来通り実行できます。コマンドを入力して実行するためのアプリケーションとして、「ターミナル」(”アプリケーション”フォルダの”ユーティリティ”の中)が備わっています。また、X-windowシステムとして「X11」("アプリケーション”フォルダ内)がインストールされています。
<プログラミング環境について>
ソースコードをテキストエディタで作成・編集し,UNIXのgccでコンパイルして、プログラムを実行する、というのは従来と同じですが、用いるアプリケーションにはいくつか選択肢があります。
ソースコードの編集 |
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コンパイル |
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プログラムの実行 |
テキストエディット |
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ターミナル |
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その他のエディタ |
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X11 |
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Emacs |
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XCode |
<ソースコードの作成・編集>
ソースコードは適当なテキストエディタをつかって作成すればいいでしょう。
テキストエディット:
MacOS標準のテキストエディタ。”アプリケーション”フォルダ内にあります。汎用のテキストエディタで、とくにプログラムを書くのに便利な機能は付加されていません。【環境設定】の【新規書類の属性】を「標準テキスト」にしておいてください。
Emacs:
UNIX系のテキストエディタ。プログラムを書くのに便利なさまざまな機能が付加されています。たとえば「モード」により、特定のプログラミング言語のコンテクストに従ってテキストがカラーリングされます。シェルコマンドの実行やデバッグの機能もあり、単なるテキストエディタではなく、統合開発環境に近いといえるかもしれません。
<コンパイルと実行>
作成したプログラムをコンパイルするには、仮にカレントディレクトリにtest.cというソースファイルがあるとすると、
prompt%
gcc -o test test.c
と入力すれば、testという名の実行ファイルが作成されます。コンパイルした後、
prompt%
./test
と入力すれば、プログラムが実行されます。
<Xcodeについて>
MacOS Xでは、プログラム作成からコンパイルや実行、高度なデバッグなど、さまざまな機能とGUIをもつ統合開発環境として「Xcode」というアプリケーションが提供されています(/Developer/Applications内にある)。
作成するプログラムは「プロジェクト」として管理されます。単純なコマンドラインから実行するCプログラムを作るには、「新規プロジェクト」でCommand Line UtilityのStandard Toolを指定して作成します。付けた名前のフォルダがつくられ、その中にさまざまなファイルが自動的に生成されます。そのなかのmain.cというファイルには、すでに最小限のコード("Hello World"の出力)が書かれているので、そのまま「ビルド」して「実行」することができます。実行ファイルはプロジェクトのフォルダ内のbuildというフォルダ内に生成されます。
一見するとUNIXらしくありませんが、やっていることはエディタによる編集とgccによるコンパイルであって、基本は何ら変わりません。